公開日 2021年12月14日
地域包括ケア教育研究センターの赤井講師は、奥出雲病院と協働で行動経済学のナッジを応用した取り組みを始めました。
奥出雲病院の患者様用正面玄関と一般病棟の職員用に、HappyOrNot(ハッピーオアノット)というスマイリーターミナルボタンを設置しました(写真1)。
HappyOrNot(ハッピーオアノット)についてはこちら → https://happyornot.alohaworks.jp
これにより来院された方々の満足度と勤務が過労になりがちな一般病棟の看護師や職員の労務状況を把握することを始めました。
一般的に病院で用いられる一言カードなどは、詳細に書かなければならず、ナッジでいう Easy が満たされません。また、それが反映されるかもわからず Attractive でもありません。さらに、感情を反映したいときにすぐに反映できるわけでもなく Timely でもありません。このボタンはたった4つの顔の表現を押すだけで瞬時に簡単に満足度を示せるため Easy, Attractive, Timely を満たすことができます。さらに、これは個人情報を取得しないためどんな病院でも設置可能です。海外の小児科などでは、意思を示しづらい子供たちのためにも導入されています。
最新のサービス研究においては、職員の満足度が顧客の満足度につながることがわかっています。行動経済学のナッジの視点から、このスマイリーターミナルボタンの設置は、患者様と病院職員間のコミュニケーションを促進することを通じて、今後の院内サービス改善に効果的と考えられます。(写真2)
(写真1)
(写真2)
左:遠藤健史先生(町立奥出雲病院総合診療科部長)
右:勝部和久さん(町立奥出雲病院総務課)
【お問い合わせ】
赤井研樹
島根大学地域包括ケア教育研究センター講師
akai[ ]med.shimane-u.ac.jp
※[ ]は@を記載してください
〒693-8501 島根県出雲市塩冶町89-1 島根大学医学部第二研究棟1階出雲感覚行動経済実験室